コンシェルジュノート

2011/05/24 コンサルタントコラム

被災の中小企業を再生ファンドで救う

 本日(平成23524日)の日経新聞一面に、東日本大震災で被災した中小企業に対して二重ローンの防止策として、官民出資の再生ファンドを立ち上げて債権買取を検討しているとのこと。更には、DESを実行して一部債権を放棄するとともに株主として主体的に再生を支援していくようである。これまでの債権のみの取り扱いから資本に対する取り組みへと一歩踏み込んだ内容となっている。詳細な制度設計はこれからであろうが、被災した中小企業にとってはプラスになる施策であることは間違いないであろう。

 ここで、あえて述べておきたいことがある。被災した中小企業には、エリアを問わず宿泊業及び飲食業を対象として欲しい。依然として観光業界は厳しい。GWでは一部盛り返したものの、その後客足はぱったりである。いわゆる風評被害を受けている宿泊業と飲食業には、農漁業と同様に近い支援策を求めたい。言わずもがな、宿泊業と飲食業は地域経済に根ざした裾野の広い業種である。また、地域のシンボルとなっている企業も多い。これらの灯りを絶やさないためにも、行政は真剣に検討して欲しいものである。

おわり