コンシェルジュノート

2012/04/24 コンサルタントコラム

集客力の源泉を探る(16)

 人には、5つの基本欲求があることを前回述べた。この5つの欲求は、生まれながらにして人によって強弱がある事も述べた。そして、人は、これらの欲求を満たすように行動する。つまり、欲求を満たすようなきっかけを与えることで、消費するという行動を起こすことが出来るのである。
 例えば、「つながっていたい」という欲求が強い人に対して、どのような働きかけをすれば、消費行動のスイッチが入るのであろうか。母の日が近づいているが、このときのプレゼント商品について考えてみよう。
 このタイプの人は、人とのつながり感を大切にする。母親にこれまで育ててもらった感謝の気持ちをきちんと伝えたいと思うはずだ。ただカーネーションを送るだけでは物足りない。もっと、自分が感謝している気持ちを伝えるためには、どうすれば良いだろうかと考える。
そこで、人生の節目で起こった出来事と、その時々に母親に対して感じたことや思ったことを綴って示したい。入学式や卒業式、成人式などの写真とともに、感じたことや思ったことを綴った小さなアルバムを、カーネーションに付けてプレゼントするなんてどうだろうか。しかし、一度に様々な写真を付けたりはしない。今年は、入学式の写真。来年は、修学旅行の写真。と言った風に、毎年ある1シーンの写真を用いて、自身の言葉を綴ったコンパクトでシンプルなアルバムを一緒に送る。きっと母親は喜ぶだろうし、その顔を思い浮かべることでこの人はもっと喜ぶはずである。
このように考えていくと、現代の消費者が欲しがる新たなサービスや商品を具体化していくことが出来るのである。
つづく