旅行ニーズを捉えるには、トレンドの方向感をつかめ(3)
さて、先述したトレンドの方向感を捕まえて、消費者の心をつかむサービスを提供していくためにはどうすれば良いのか。ハードに偏重しないサービスを提供していくためにはどうすれば良いのか。
それは、トレンドの方向感を踏まえつつ、消費者のニーズの本質に如何に迫るか。ハードは他施設に劣るけれども、消費者の心をつかんで数多くご来館してもらえるホテル旅館になるためには、これに尽きる。
「消費者のニーズの本質に如何に迫るか。」である。
消費者自身でも気がつかないニーズをウォンツと言いい、このウォンツを見抜かないとだめだという論調もあるが、ニーズでもウォンツでもどちらでも良い。とにかく、消費者が心底で望んでいる「何か」がとにかく重要なのである。
それを見抜くためには、ターゲットとする消費者の行動プロセスを明らかにすることが、必要なのである。そして、その行動プロセス毎にターゲットとする消費者がどのような気持ちでその行動をとるのか、それを一つ一つ丁寧に浮き彫りにしていくことが大切である。旅行する動機を持ってから、予約をして滞在し帰宅するまでの行動プロセスを例示したものが、下記の図である。
次回は、上記の図をもう少し詳しく見ていくことで、消費者のニーズの本質に迫る方策について深掘りをしていきたい。
つづく