コンシェルジュノート

2011/08/15 コンサルタントコラム

旅行ニーズを捉えるには、トレンドの方向感をつかめ⑤

 前回プロファイリングした30代前半女性が、ホテル旅館を「予約」する際の気持ちや考えを深掘りしてみよう。

 「予約」する前に、そもそも旅行に行きたいという「動機」やどこに行こうかとあれこれ考える「情報探索」がある。(これらの行動プロセスについては、前々回の図を参照。)女性が旅行に行きたいと思うきっかけは、何か。それは、女子会がきっかけになることが多い。(女子旅を計画するタイミングとして、女子会で話しているとき(141.8%)があげられている。BIGLOBE「旅比較ねっと」調べ。)実際に女子旅に出かけている女性は少ないと思われるが、女子会で旅行に関する情報交換をしている可能性は高い。また、女子会において、旅行に行きたくなる動機を得られることも十分に考えられる。

 さて、女子会でのおしゃべりを経て、かくして旅行に行くことになったこの女性は、当然ネットを中心に宿泊先を探し、「予約」をする際には、女子会で話しした内容を頭に浮かべているに違いない。それは、アウトドアを好む女性同士だからこそ楽しめることであろう。釣りやキャンプが中心の旅行も良いが、たまには趣向の異なる旅行も良い。今回はそんな旅行にしたい。男性の目を気にしないで過ごせる空間、特に温泉に入った後や朝方でも気楽に過ごせる雰囲気、料理はやはりその土地でしか食べられないものが良いが、やはりカロリーや塩分は抑えて出来るだけ肌に良い料理が良い、夜は遅くまで気が済むまでアウトドアにまつわる会話を楽しみたい、たまにしか行けない旅行だから形に残るものが節目〃にあると良いかも・・・。

 このように考えていくと、狙ったターゲットがどのような気持ちで予約をしてくるのかが見えてくるのである。であれば、このような気持ちに応えるようなHPを写真を使いながら、具体的なシーンが思い浮かぶようなコンテンツを用意していけば良い。あるいは、今回はアウトドア好きの女性がターゲットなため、アウトドアショップやアウトドア雑誌などリアルの媒体も活用しても良いかも知れない。

 ターゲットの気持ちが見えてくれば、売り方も見えてくるのである。これからは、トレンドの方向感をつかみながら、如何に消費者のニーズの本質をつかんで応えるか、これを追求していくことが非常に重要なのである。

おわり