コンシェルジュノート

2013/02/12 コンサルタントコラム

アニメはホテル旅館を救えるか

  アニメの放映をきっかけに、街おこし強いてはホテル旅館の売上げ増加につなげようとする取り組みが増えている。

 

  20114月から9月まで放送された「花咲くいろは」というアニメがあった。女子高生が母方の祖母が経営する老舗旅館の仲居になるというストーリーである。当初は戸惑いつつも、理想の旅館にするために奮闘していく様が視聴者の共感を得た良作のアニメである。アニメファンの評価も高かったようである。

  私もある人に勧められてから毎週見ていたが、主人公のひたむきな頑張りと旅館の内情や風景など叙情および叙事の描写が細かくてつい引き込まれてしまった。

 

  このアニメの舞台となった場所は、石川県金沢市にある湯涌温泉である。聖地巡礼と称して、今でもアニメファンが訪問しているようである。地元の観光協会は、このアニメで行われた「ぼんぼりまつり」と言うイベントを実際に行うなど、継続的な利用者増加の仕掛けに余念が無い。

 

  アニメによる注目度の高まりを、いかにして一過性にせずに継続性をもたらせるか。ポイントは、非現実を如何に現実に落とし込むことである。そして、ファンを中心に一緒になってこの現実を作っていくことだと考えられる。この仕掛けの巧拙が、集客力の継続性に大きく影響を与えるのである。

 

  湯涌温泉にこれからも目が離せない。

 

終わり