コンシェルジュノート

2013/06/11 コンサルタントコラム

ホテル旅館のビジネスモデル(1)

 ホテル旅館の一般的なビジネスモデルは、対象とする顧客に対してくつろぎや美味しい料理を提供して、その対価としての宿泊料金や料飲料金を得るというものだろう。だからこそ、どこのホテル旅館も提供するサービスを向上させる取り組みに注力し、顧客満足を上げることに必死になっている。あるいは、リッツカールトンのように顧客満足を高めるために、従業員満足を上げることに熱心になっている。恐らくはこれらの取り組みは間違いではない。顧客満足を高める取り組みを継続的に行っているホテル旅館の顧客評価は高く、その結果として集客力があり底堅い売り上げを維持しているからである。

 しかし、顧客満足を高めれば即売り上げにつながるのか、利益を確保できるのか。ホテル旅館の経営者は、この間を結ぶロジックを明確にしておかなければならない。すなわち、顧客にとってどのような良いことを提供して、如何にして儲かるのか、この設計図を明確にする必要がある。消費者の嗜好の変化が速く、グローバルに外部環境は変化しており、昨日の解は、今日の解ではないことも多い。このような状況においても、ホテル旅館は利益を出し続けなければならない。そのための設計図であるホテル旅館のビジネスモデルについて考えていきたい。

 

つづく